
所在地:京都市右京区花園妙心寺町
墨書き:南無観卋音菩薩 龍泉本菴
御朱印:花園法皇之御遺跡 龍泉本菴
宗派:臨済宗妙心寺派
妙心寺の塔頭、龍泉庵の御朱印を追加しました。昨日紹介しました妙心寺四派のうち、龍泉派の本庵がこの龍泉庵です。南門からすぐのところにあります。規模が大きく、妙心寺塔頭のうちで最大級とされています。
方丈南にある龍泉庵のメインの庭は、聖澤院の書院西の庭と似ており、禅宗でよく見られる形のお庭です。とはいうものの、白砂にひかれた線は美しく、木々の配置、庭石の配置、どれもバランスを考えられており、ああ修行したはる!と心打たれる物です。
龍泉庵の一番の見所は長谷川等伯の枯木猿猴図と思っています。長谷川等伯といえば、東京国立博物館にある松林図や智積院の障壁画が有名です。智積院は近所で、子供の頃見ましたがキラキラな絵を描く人だなというぐらいしか思いませんでした。すみません、等伯さん!枯木猿猴図は松林図に近く、地味な絵です。しかし長い歴史がありまして、加賀前田家に嫁いでいた祖心尼と共に、牛込の済松寺(今でも存在するが、拝観はしていない)に行った後、妙心寺雑華院(妙心寺塔頭だがなかなか拝観できない)に移動し、龍泉庵完成時に龍泉庵に寄贈されたそうです。つまり龍泉庵の誕生から今まで、常に枯木猿猴図は共にあったわけです!現在は京都国立博物館に寄託されており、やっぱり子供の頃見た記憶があります。