
所在地:京都市右京区花園妙心寺町
墨書き:南無釋迦如来 東海庵
御朱印:正法山 東海
宗派:臨済宗妙心寺派
妙心寺塔頭、東海庵の御朱印を追加しました。妙心寺シリーズひとまずの区切りといたします。東海庵はなかなか公開されない塔頭ですが、現在公開されています。5年ほど前に公開された時は御朱印を拝受されていませんでしたので、再訪しました。東海庵にはこれまで私が見てきた中で最も好きなお庭があります。今日はお庭に絞って紹介したいと思います。
1つ目は、方丈前庭「白露地の庭」です。築地塀に囲まれた広い空間にあるのは、白砂のみです。草木1つもありません。直線の砂紋だけです。遠くには妙心寺伽藍が見えます。これを見た時、「なんという庭だ!」と思いました。実に思い切った庭です。迷いもなく、変な工夫もなく、シンプルです。しかし、シンプルな物を作り上げるには膨大なエントロピーが必要です。すごい。
2つ目は、書院南庭です。今度は7つの石と同心円の砂紋だけで構成されています。石の形はバラバラ。砂紋は実に規則的。解説の方は言いました。「この庭は"すべて"を表しています」このお庭こそ、私が3000の寺社を訪れた中で、最高に完成されたお庭と思います。禅宗のとぎすまされた感覚、庭を作り上げることも修行であり悟りへの道とした覚悟、そういったものが詰まっています。
3つ目は、書院西庭「東海一連の庭」です。苔庭で一文字の手水鉢(巨大)と橋杭型の手水鉢があり、木々が配され一番普通のお庭です。といっても、すばらしい調和のお庭ですし、もうお腹いっぱい大満足です。
すごいものを見てしまったと、大感動のお寺でした。